2017年05月09日

春蘭の掛け軸❗

こんにちは。

これから、宿の『しつらい』を
ブログで御紹介させてもらいます。




写真のお軸は、山野草の春蘭の
絵が描かれております。

作者は、高橋美水 
宮城県出身の日本画家です。

骨董屋さんで、一目惚れした掛け軸です。

このお軸は、2月位から4月半ば位まで、客室の床の間や懐石の食事の会場の床の間に掛けさせて
頂いております。

春が待ち遠しい気持ちの中、お軸を拝見しながら
御部屋で食事をしながら、春の季節を先取りすることが出来ます。
お軸を季節ごとに、変えることで、お客様に楽しんでもらうこと…
正におもてなしの心なのではと思います…

日本料理は、器、建築、庭、しつらい、そして味わいなど全てのバランスとセンスが大切だと感じます。

日本料理は、日本の総合文化の集大成です。
そこには、心で味わう世界観が、
あると考えます。

しつらいを工夫して、心を砕いお迎えすること
が、おもてなしには、とっても大切なこと
です。






写真は、宿の玄関の『楓のアプローチ』の
本物の春蘭と掛け軸の春蘭です。

お軸の春蘭も、本物の春蘭も、どちらも
それぞれ味わいがあり、ホントに素敵ですね!

お客様が、到着したときに、
アプローチの春蘭を眺めて、
楽しんでもらってから、
次にお部屋の軸を見たら
2倍楽しめるのでは…
ワクワクして
『しつらい』を決めてます。

少し、しつこいかなぁ~?
また、女将(奥さん)に言われますね…



女将『ちょっと、料理だけでなく、しつらいも
   くどいような気がしますね…』って(笑)


お客様に、楽しんでもらうには、
まず、主人本人が、楽しむことが
大切だと信じます。

美術は、本当に人の心を豊かにしてくれます!


思い返すと、中学生の時に、美術の
授業サボって受験勉強してたら、
思いっきり先生に叱られたっけ…

美術先生『お前ら~人生おいて、美術の方が
   よっぽど、大切なんだよ~』(怒)

30年経って、ようやく先生のおしゃって
いたことが、理解出来たような
気がしています…

仕事が休みになると、美術館で、
絵を見たり、器を見たり、山で花を
観察したり、古美術、骨董巡りをしたりして
夢中になって『しつらい』の勉強している
自分がいます。

勉強嫌いの私が…
何だか、不思議なもんです…


九代目



  


Posted by 九代目 at 12:14Comments(0)しつらえ