2017年06月13日
竹群の掛け軸に想う❗
宿の『淡竹』(からたけ)の客室の掛け軸を
紹介させてもらいます。
水墨画の絵と書の組み合わせの掛け軸です。
絵は竹群から流れ出る清い水を描いたもの。
書は、『水自竹群流出冷』
水は、竹群より流出して冷やかなり
京都 天龍寺派
関 牧翁 老師書
書の意味は、群生する竹むらから流れて
くる水は、清らかで見るからに冷たそう
である。水は、通過する境地によって
自ら清浄となる。
人もその環境と進むべき道とを心して
選ばねばならぬという意味合いです。
淡竹(からたけ)の部屋からは、
淡竹の群生が見えます…
この竹群の景色と竹群を流れる清水の書を
前に、わずらわしい俗社会から少しだけ離れ、
自分の心と向き合える静かな時間を、
過ごして頂ければと『しつらえ』に…
私も、進むべき道とその回りの環境を
心して選んでゆかねば思います。
人を大切にする気持ちを温めて、
お互いに人を想う気持ちが響き
合い、絆を深めながら
竹群生を流れる清水のごとく
心を段々と清らかにして
ゆければと考えます。
清らかな心が、お客様のお気持ちを
察することが出来るのではないかと…
清らかな心が、食材の声を聞くことが出来、
食材の持ち味を生かすことが出来るような
気がしています。
九代目