2018年02月28日

うちみ旅館の魅力‼

沢乙温泉うちみ旅館を、こよなく愛してくださる
お客様から送って頂いたメールをご紹介させてもらいます。
(ブログでの使用は、御了解を頂いております)




以下がお便りの内容でございます。



うちみ旅館の魅力は
どこの宿も真似ができない
一般的にマイナスと思えること
例えば旅館なのに
玄関にはいろんな靴がずらり
え?立ち寄り湯だったんだ
フロントに誰もいない
すみませーんと呼ぶと
女将がどこからか飛び出してくる
いらっしゃーい❤️お待ちしてました!包み込むような
笑顔と声に一発で魅了され
そこからうちみ旅館のファンになる素が芽を出し始める。

部屋にトイレはありません。
清潔なトイレが部屋の外にあります
お風呂は立ち寄り湯のお客様のタイミングを見て入ってくださいね
ちょっとすいたようなので思いきって一回目のお風呂。
世間話に花が咲くお客さんたちの隙間をぬって遠慮がちに湯につかる。
なぜか地方の共同湯に入れてもらっている気分に似ている。
もう、ここにはずっと前からできあがっている世界があるのだ。
それが不思議に不快ではない。
心がほぐれてくる。

待ちに待った料理。
一寸の弛みも許さぬほど精根こめたことが余計な飾りを排した盛り付けにあらわれている。
ほんとうに美味しいものは美味しい❗としか表現できない
美味しいと何回言ってしまうのだろう。
大将に伝えます!。控えめに笑う若女将の笑顔にまた魅了される
なんてストレートな素敵な笑顔ができるひとなんだろ。
料理の合間をぬって大将がご挨拶に。
うわあ!まろやかな出汁のようなかた❕
すでにうちみ旅館のファンに。
心もお腹も幸せな気分で満腹になり
部屋にひきあげる。
ひと休みして二回目の湯につかる。

今度は誰もいない湯ぶね
さっきとはまったく別の趣。
静かにいにしえからの湯を楽しむ。

家族の顔が全面に見える宿。
家族がみんなでがんばって
どのお客さんも大事にしていることがわかる宿。
愛があふれている宿。
限られた少人数だけが最高の料理をいただける宿。

これって他の宿にある?ないでしょ。

         神奈川県  E.I 様より






以上が、お客様から頂いた
『うちみ旅館の魅力!』と題したお便りです!

愛情たっぷりの心温まる内容です(涙)

お店というとのは、やはりお客様が応援して
くれてお店のコンセプトに共感してもらえるからこそ、成り立つものだと実感させてもらえます。

お客様に喜んでもらい、御満足頂いているのか?
常に不安なものですから……

いろいろあっても、前を向いて誠実に頑張っていれば、きっと誰かが共感してくれるのだなぁと実感させてもらえた心温まるお便りでした。

宿を大切にしてくださる方や私達を応援
してくれて、温かく見守ってくれる人達の
愛情が、私達に無限大の頑張るパワーと勇気を
与えてくれています!

人って大切に愛情を注いでもらえると
自分のためにだけじゃなく、相手の想いに対しても
『頑張るぞっ!』と力が涌き出る気がします。

『愛と絆』こそが、強く生きる原動力に
なるのでは、ないでしょうか!

心から感謝いたします。


             九代目主人












  


2018年02月27日

最強のスープ‼天然蛤2

お雛様の時期には、必ずや蛤を使った
料理を御用意致します。




『天然蛤と春大根の潮仕立て』

天然蛤に少量の昆布を差して、ミネラル
たっぷりの宿の天然水から蛤スープを取ります。

天然蛤は、一個130㌘の特大の
極上ものを使用致します。
ここまで大きく育つのに8~10年の歳月を
有します。

春大根は、ハマグリスープの持ち味を邪魔しないように、鰹と昆布の出し汁は、使わず、水と酒と昆布とハマグリのスープでコトコト煮含めます!

天盛りは、お雛様らしく、京人参と軸みつぱと
ハマグリとは出会いものの山独活を添えて
最後に木ノ芽をのせて完成です。


お雛様は、女の子の大切な節句でございまして、
将来において、幸せなお嫁さんになることを願いお祭りを致します。

お雛様には、必ずや蛤を使うのは、縁起を担いでおります。

蛤の貝は、貝会わせと言いまして、貝の上と下が
他の貝の殻とは同一なものは、決して存在しないものです。
ですから、女性が一緒になられた男性にしか心を赦さないようにと願いが込められております。

日本料理は、大切な人を想い!人を愛する気持ち、願いが沢山込められた料理です。

世界に誇る日本料理だと確信しております!

『天然蛤のスープ』は、長い年月をかけて日本の風土で育った天然蛤にしか出せない極上のスープだと実感しております。

宿では、このスープに敬意をはらい、
味つけは塩も酒も入れず蛤の持っている
旨みと塩分のみで味を調え『潮仕立て』と
致します。

女性の方は、歳がおいくつになっても
お雛祭りは、嬉しいものだと察します……

これからも天然蛤のお椀に
女性の幸せを願い続けてゆきたいです!


                九代目主人  


Posted by 九代目 at 19:38Comments(0)旬暦(春)

2018年02月14日

エントランス構想‼

さわおと温泉の入り口
『エントランス』を構想しております!
庭工房さんにデザインして
もらってます✨





道路から曲がる所に沢乙温泉の
歴史を感じられるように本物の石垣と
赤土で作った土塀を設け看板とライト
アップをするデザイン!

土塀の前に車が立ち寄れるようにして
沢乙温泉歴史や沢乙女のルーツを説明する看板も
有れば、通りがかりの皆さんにもこの土地の1200年前のロマンに浸っもらえるかなぁと考えております。






デザインの下書き



アプローチのデザインに色付け

写真は、新たな駐車場に車を停め、宿の玄関までの
の道のりを沢水が流れる小川と雑木に囲まれたアプローチにして、既存の『楓の庭』に繋がるエントランス構想とデザインです!

エントランスは、スタッフと共にお客様を
お迎えして、お見送りする大切な役目と考えております。



沢乙温泉は、1200年前に宿周辺の沢で働いていた娘が古の大和朝廷の将軍に見初められて、御姫様が生まれました!その姫を後世に敬う為に村人は、この土地に『沢乙女』(さわおとめ)という名をつけました。

だからこそ、新たな大庭とアプローチの中に
宿上流の沢水を流して小川を造り、沢乙女の
お姫様のイメージ!この土地に温泉が守られて
来たルーツなどを訪れた方に体感して
もらいたいと考えます。

でも宿にとって直接に売上にならない
ところに高額投資すること!

正直、非常に悩みます…

温泉の湯守として…
宿の主人として…
会社の社長として…

守りに入るか勝負にでるか!?

これから先の孫の代!

二代先のこと考えると
沢乙温泉うちみ旅館に沢水が流れる大庭を
造ることは、大きな財産になるのでは!?



後世に遺したいなぁ~と非常に強く
思います✴

             九代目主人
  


2018年02月06日

大人の味わい白魚‼

立春が過ぎると、いよいよ春の食材が
顔を出し始めます。

2月始めから近海の白魚漁が始まります!



『七ヶ浜産白魚と新若布 うずらの黄身添え』
(器 九谷の名工 山本長佐 宮内庁御用達)

白魚と新若布は、『出会いもの』です!

日本料理の世界では、出会いものとは、旬の食材同士を合わせた時にお互い持ち味を、引き立てあう最良の組み合わせを言います!

白魚と新若布の相性を損なわないように、自家製の熟成ぽん酢で召し上がって頂きます。
ぽん酢は、柑橘の絞り汁と命の一番出しと醤油を
合わせて、数ヵ月寝かせてまろやかな味わいにします。

宿では、熟成ぽん酢にウズラの卵の黄身を添えて食べてもらいます。




食べ方は、最初、白魚と新若布をぽん酢のみを付けて食べてもらい、次にウズラの黄身をかき混ぜて白魚にどば~~とかけてもらい一気に口に流し込む……

白魚のほろ苦さは、春先の絞りたての若々しい日本酒と合わせたら至福の世界が、広がるのでないでしょうか!

ウズラの黄身は、繊細な味わいを損ねなく料理に優しくコクをつけてくれる優れものです。

白魚と新若布をまた一段と美味しくさせてくれるます。

白魚は、人生のいろいろな苦い経験を重ねてこそ、分かる味わいかなぁ?

ほろ苦い大人の味わいのような気がします(笑)

              九代目主人
  


Posted by 九代目 at 15:35Comments(0)出合いもの

2018年02月03日

冬の絶品『白子豆腐‼』

宿における冬の椀盛を紹介します。



白子の種類は、鱈の白子、虎ふぐ、真鯛と
いろいろですが、やはり三陸の真冬に水揚げされる真鱈の極上白子で作ります。

白子を洗った後に塩味のきいた湯で茹でます。
以外と火が通らないなでコトコトと10分ぐらいしっかりと茹でて火を通したあと、丘上げして裏漉しにかけます。
すり鉢に木綿豆腐の裏漉しを入れつなぎの卵白を入れしっかりと摺ります。
この重石をかった木綿豆腐が、白子との相性が非常に良く、白子特有の濃厚な味を、上品にクリーミーにしてくれます!

次に白子の裏漉しを入れて、またまたしっかりと摺り、次につなぎの大和芋のすりおろしを入れて擦り合わせ、薄口醤油で味を整えて、流し缶にいれて優しく蒸します。




『白子豆腐 薄葛仕立て』


椀妻は、小ネギをお出汁で煮含めたものと
京人参を線にして、お出汁で煮含めたもの。

吸い地は、天然昆布と枕崎産本枯鰹節で、引いた
香り高い一番出汁を本葛で止めた薄葛仕立て。とても温かく滑らかで体も心も温めてくれます。

吸い口は、椀に白子豆腐と妻とお出汁を張ってからスプーンで2、3滴いれる生姜の搾り汁。

この露生姜が、お椀の味わいをぐっと引き立て
しみじみとした深い奥のある味わいにしてくれます。

白子は、別名『雲子』とも呼び、見た目が雲のような格好しているので、女性に嫌われる場合が、多いのですが、裏漉しして豆腐と合わせることで、見た目も味わいも良くなり、とても人気があります。

料理の景色も、味のうち!!

白子豆腐に里山の人参と小ネギをあしらって
最後に味の決めて『露生姜』!

里山のうちみ旅館の景色に似合った椀盛だと……


日本料理の真髄として、宿でも、後世に
大切にしっかりと伝えていきたい料理です。


              九代目主人

  


Posted by 九代目 at 15:48Comments(0)旬暦(冬)