2017年05月30日

葉わさび辛み出し❗

花わさび、葉わさびは、ゴールデンウィーク
頃から5月後半位までの初夏に旬を迎えます。



花わさびや葉わさびの辛みが、
最大の持ち味なので、
辛みだしの方法が重要です。

まず、根本を切れる包丁で少し切り
水上げしてから茹でる。



熱湯で湯がいてしまうと、辛み成分が
お湯に溶け出してしまって辛みが、
無くなってしまいます。

必ず少し手が入れられる位の
80℃位の湯で湯がく。



根本の方が太いから最初に
湯にいれて、10位経ったら
上の花の柔らかい方も入れて
合計30~40秒位経ったら水に
落として冷やす。



次に、手で軽く搾ったらまな板の上にのせて
砂糖少々と塩少々を振りかけて、手で軽く
優しく揉んであげる






辛み成分は、揮発性なので
直ぐ様、ラップに包むか
瓶などのにいれ密封して、辛み成分が
飛ばないようにするのがポイント!




半日位すると辛み成分が染み出して
美味しくなります。




辛み出しが、終った葉わさびは、
だし醤油でお浸しで、食べたり
お作りのあしらいに添えて、
お刺身と一緒に食べたりすると
季節を感じ、美味しいものです!

特に、清らかな沢水で育った
葉わさびは、ミネラルたっぷりの
美味しい沢水の爽やかな味わいで
食すると、きっと初夏の風が
流れますよ!



九代目






  


Posted by 九代目 at 10:24Comments(0)旬暦(夏)

2017年05月30日

魔性の魚 鯒(こち)❗

夏に旬を迎える白身は、真子鰈、スズキ、
、鯒(こち)などがあります。

冬の白身の横綱は、虎ふぐであれば、
夏の白身の横綱は、鯒のような気がします。

食通の中では、昔から鯒は、
夏フグと云われておりますから!




人も魚も不細工な顔の魚ほど、味わい深くものです。

要は、寄り添ってみて、中味を知らないと
人も食材も、その味わいは、深く理解
できないものです。



腹を開いて、内臓を壊さないような
バラして取りだし、水洗いします。

まるで、手術のようですね?



右上が、心臓
右中が、肝
右下が、子
左上が、エラ
左中が、胃袋
左下が、苦玉(胆のう)

鯒の内臓で、美味しいのは、
肝と胃袋です!

胃袋は、特に美味しいです。
肝と胃袋は、しっかり掃除をして
湯がく。
餌が入ってないものに限りますので
生け簀で活かしたものが、上物です。

締めてその日のうちは、薄作りに…





鯒の薄作り 胃袋、肝、皮添え
熟成ポン酢にて

左上が、胃袋
時計回りで、肝、皮!
次が筆ミョウガと刻み大葉が
夏の名脇役!

(器 朝鮮唐津 蛤型向付)

次の日は、うす塩を当てて直ぐ様
洗いながし、水分拭いて昆布当てて
一晩昆布締めでお作りにします。



器は、九谷焼の名工 山本長佐
(皇室献上窯)



鯒の皮は、ゼラチン質で
コリコリとして旨味があります。


(鯒の酒蒸し)
鯒の身は、旨味は、上品な甘みがあり、
食べてからの余韻が続きます。

フグ同様に薄作りを、もみじおろし
と、水にさらして余計な香りを取った
小ネギの薬味を入れたポン酢にて…

ちり酢で、食べるのが、
鯒の旨味が引き立ちます!


上の写真のように鯒のカマやハラスは
、酒蒸しして、ちり酢を付けて
食べると美味しいです。


不細工な上手い魚は、カマや頭など
が、コラーゲンたっぷりでお肌も
綺麗になり、尚且つ美味しいです。


フグも、鯒も、たんぱくな
味わいの中に奥深い旨味が感じる
魚は、何度か食べないと
美味しさが理解出来ない
かもしれません…

食べ慣れると、不思議と
また食べたくなる魚です。


鯒を人に例えるならば、
知れば知るほど、惹かれる
魔性の女とも言うべきでしょうか?

魔性の女とは、
無邪気で気まぐれで、心は優しいが、
芯は、とっても強くて、
掴みどころのない、
知らず知らずに男性を
夢中にさせてしまう女性の
事を魔性の女というそうです!


魔性の女に出会った男性は、無意識の
うちに彼女に魅了されるとのことです。

その魔性ぶりは、決して計算ではなく
自然と兼ね備えた性質だそうです。

だから魔性の女とは、決して悪い言葉
ではなく、素敵な女性を表す言葉
なんです!


初夏に旬を迎える鯒も、
食べれば食べるほど、
知らず知らずに
魅了される魔性の魚かも
しれませんね(笑)


九代目







  


Posted by 九代目 at 00:54Comments(0)旬暦(夏)