2018年01月13日

見上げこけしに想う❗



客室のしつらえの『見上げこけし』です。
伝統工芸鳴子こけしです。

作者 柿澤真理子(鳴子柿澤こけし店)



どんなときでも、上を向いて歩こう
という気持ちが、込められた『みあげこけし』です。


宿に泊まるお客様というのは、お元気な方もいれば、いろいろな悩みや辛い経験をされている方
など、いろいろな境遇の方が、いらしゃいます。

大切な人を亡くされた方や、
大好き仕事をなくされた方など!
いろいろな境遇の方が、宿を
訪れます。

だからこそ、お客様に少しでも心を開いてもらえるように…
お客さんの心を少しでも温められることが
出来るように、日々、一生懸命に努力して
技術的にも精神的にも精進しなくては、
ならないと思います。

『日々精進!』

私自身も、心が折れそうな時には、
『見上げこけし』を見て勇気を
もらおうかなぁ~と…

それにしても、見上げこけしに込められた熱い思い!
作者の想い入れが素晴らしいと感銘を致します。

伝統的な手仕事の中に、芽生える感性、アイデア!
それは、きっと『人間味』のような気がします。

工芸品、美術、料理、きっと何事も、人の心を揺さぶることが出来るのは、『熱い思い』を持ち続け、『人間味』『人間力』『人間性』の向上が、最も大切のような気がします。

技術は、きっと後から付いてくる!!


心から信じたい!

               九代目主人








  


Posted by 九代目 at 10:34Comments(0)しつらえ

2017年12月28日

『梅月紋金地香枦‼』



この度、九谷焼の香炉を御用意させていただきました。
香炉の梅のピンクと袱さの色合いの組み合わせが
自分では、とても相性が良いと気に入っております!



九谷焼『梅月紋金地香枦』 
作者  藤村正美

九谷焼の名工作です!

九谷焼は、日本の上絵磁器の源流をなすもので
構図の自由奔放、彩釉薬の重厚さは、陶芸世界でも
並びなきものです!

今回の作品も焼きが三回施されております。
1回目下地を焼き。2回目に金地施してまた窯に入れ焼き!3回目にいろいろな彩釉薬で色付けして窯に入れ仕上げます。
九谷焼は、この手間こそが、油絵のような奥行きが
生まれ重厚な作品となるのです。

今回、いつもお世話になっている器屋さんで代々大切になされておりましたものを譲って頂きました。

とても高価なお買い物でしたが、作者の思いと今まで大切にされていたお店の想いを受け継いで、宿でも大切に温めていきたいと願います!





この香炉に、お正月、結納、お食い初め、結婚記念日、年祝いなどの大切な記念日に訪れたお客様の心を温める役目を期待しております……


九代目主人  


Posted by 九代目 at 21:47Comments(0)しつらえ

2017年12月25日

『無事』の書に想う‼

十二月の御部屋のしつらえです。



『無事』という書
大徳寺な住職の方の書です。

香枦は、『備前萩彫り紋茶香枦』

十二月は、師走と言い、いよいよ年の瀬ですね。

1年間、お客様が無事であってよかったなぁという想いで、短冊を掛けさせてもらいました。


1年間、長くもあり、時として短くも感じるものです。
一生懸命生きていれば、悩みも不安もあるのが必然的なことのような気がします。
壁が高いほど、悩みが深いほど、人は辛く心が
重く感じて苦しいのですが……
実は、そんなときほど自分自身を深く見つめ直して己の心を成長させるチャンスなのではないかと、苦し紛れに考えております。

『無事』に1年を送ることが何よりです。

いろいろあっても、無事でさえあれば、また来年頑張れる!
今年、願いが叶わなくても、無事でさえあれば、来年頑張って、思いや願いが叶うかもしれない!

『思いは叶う!夢は叶う!』



1年間を締めくくる十二月に無事であることが
どんなにも幸せなことかと……

温かく育ててくれるお客様、家族、恩師の先生方、友人、知人、大切な人が無事に元気でいてくれるだけで、どんなにも安心出来る事、どんなに力がわき出ることか!とても幸せなことだと沁々感じる年の瀬です。

そんな思いで『無事』の書のしつらえでございます。



九代目主人  


Posted by 九代目 at 21:48Comments(0)しつらえ

2017年06月13日

竹群の掛け軸に想う❗




宿の『淡竹』(からたけ)の客室の掛け軸を
紹介させてもらいます。





水墨画の絵と書の組み合わせの掛け軸です。

絵は竹群から流れ出る清い水を描いたもの。

書は、『水自竹群流出冷』
水は、竹群より流出して冷やかなり

京都 天龍寺派
関 牧翁 老師書

書の意味は、群生する竹むらから流れて
くる水は、清らかで見るからに冷たそう
である。水は、通過する境地によって
自ら清浄となる。
人もその環境と進むべき道とを心して
選ばねばならぬという意味合いです。



淡竹(からたけ)の部屋からは、
淡竹の群生が見えます…

この竹群の景色と竹群を流れる清水の書を
前に、わずらわしい俗社会から少しだけ離れ、
自分の心と向き合える静かな時間を、
過ごして頂ければと『しつらえ』に…

私も、進むべき道とその回りの環境を
心して選んでゆかねば思います。

人を大切にする気持ちを温めて、
お互いに人を想う気持ちが響き
合い、絆を深めながら
竹群生を流れる清水のごとく
心を段々と清らかにして
ゆければと考えます。

清らかな心が、お客様のお気持ちを
察することが出来るのではないかと…

清らかな心が、食材の声を聞くことが出来、
食材の持ち味を生かすことが出来るような
気がしています。


九代目


  


Posted by 九代目 at 19:17Comments(0)しつらえ

2017年05月09日

春蘭の掛け軸❗

こんにちは。

これから、宿の『しつらい』を
ブログで御紹介させてもらいます。




写真のお軸は、山野草の春蘭の
絵が描かれております。

作者は、高橋美水 
宮城県出身の日本画家です。

骨董屋さんで、一目惚れした掛け軸です。

このお軸は、2月位から4月半ば位まで、客室の床の間や懐石の食事の会場の床の間に掛けさせて
頂いております。

春が待ち遠しい気持ちの中、お軸を拝見しながら
御部屋で食事をしながら、春の季節を先取りすることが出来ます。
お軸を季節ごとに、変えることで、お客様に楽しんでもらうこと…
正におもてなしの心なのではと思います…

日本料理は、器、建築、庭、しつらい、そして味わいなど全てのバランスとセンスが大切だと感じます。

日本料理は、日本の総合文化の集大成です。
そこには、心で味わう世界観が、
あると考えます。

しつらいを工夫して、心を砕いお迎えすること
が、おもてなしには、とっても大切なこと
です。






写真は、宿の玄関の『楓のアプローチ』の
本物の春蘭と掛け軸の春蘭です。

お軸の春蘭も、本物の春蘭も、どちらも
それぞれ味わいがあり、ホントに素敵ですね!

お客様が、到着したときに、
アプローチの春蘭を眺めて、
楽しんでもらってから、
次にお部屋の軸を見たら
2倍楽しめるのでは…
ワクワクして
『しつらい』を決めてます。

少し、しつこいかなぁ~?
また、女将(奥さん)に言われますね…



女将『ちょっと、料理だけでなく、しつらいも
   くどいような気がしますね…』って(笑)


お客様に、楽しんでもらうには、
まず、主人本人が、楽しむことが
大切だと信じます。

美術は、本当に人の心を豊かにしてくれます!


思い返すと、中学生の時に、美術の
授業サボって受験勉強してたら、
思いっきり先生に叱られたっけ…

美術先生『お前ら~人生おいて、美術の方が
   よっぽど、大切なんだよ~』(怒)

30年経って、ようやく先生のおしゃって
いたことが、理解出来たような
気がしています…

仕事が休みになると、美術館で、
絵を見たり、器を見たり、山で花を
観察したり、古美術、骨董巡りをしたりして
夢中になって『しつらい』の勉強している
自分がいます。

勉強嫌いの私が…
何だか、不思議なもんです…


九代目



  


Posted by 九代目 at 12:14Comments(0)しつらえ